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【彼女が起業した理由】韓国アパレル業界でOEM会社を設立した日本人女性。日本人ならではのこだわりが成功へと導いた

韓国カルチャーの勢いが止まらない。中でも韓国のファッションは世界でも注目を集めている。コロナ禍以前では、韓国の卸売市場に買い付けにくる日本人も多く、そんな中、韓国を拠点にアパレルOEM会社『アイエルケーアール』を立ち上げ活躍する日本人女性、サユさんに成功した秘訣と今後について直撃してみた。

アパレルOEMとは、ブランドやアパレルメーカーから指定された素材やデザインで、商品の生産を行うことだ。サユさんは韓国で会社を立ち上げてから約4年。その後、数年前に韓国ドラマ「梨泰院クラス」で注目を集めた街、梨泰院に拠点移した。現在はカフェを併設した事務所でOEM業を行っている。

韓国でOEMの会社を企業しようと思ったきっかけは“直感”


日本に住んでいた頃、韓国の商品を買い付け、自身の
ECサイトで販売していた経緯もあるが、事の起こりは、ワーキングホリデーを使い、韓国で日本のアパレル企業を対象としたOEMの会社で働き始めたことだ。“日本人にしかわからないデザインや縫製方法に対する細かなこだわりは、日本人である自分だからこそできそうと直感。後に日本円でおよそ7万円の4畳ほどのレンタルオフィスを東大門近くで借り、レディース・メンズアパレルのOEM会社を設立。会社設立にあたり、投資ビザの申請も行った。

取引先は一緒に事業を行う“パートナー”

韓国ではとにかく工場や市場に足を運び、交渉と期日の確認をしっかりすること。日本のお客様に対しては、価格の提案はもちろん、両国のスケジュール感を理解し、期日に合わせて調整するように働いた。

両国とも、取引の開始資金はすべて自身の持ち出しで仕事を始めるため、信頼できる相手かどうかを見極めるのも重要だという。

「私はお仕事をする際、関わる人を“パートナー”として考えるようにしています。そういった面で考えると、韓国の人は仲良くなるまでには時間がかかりますが、一度仲良くなったらすごい親切。お互いに“パートナー”という意識は高そうです」と語る。

細部にこだわる完璧主義の日本人が満足するよう、生産国を分ける

現在は韓国だけでなく、中国までOEM事業を展開。生地や物・製法によって韓国と中国とで生産国を使い分けている。例えば、シャツやブラウスなどは韓国の方がコントロールしやすく、仕上がりも綺麗。アウターは中国の方がデザインも価格も安く仕上がるという。これに加え、長く仕事をしてきて感じたことは、中国の工場や市場で働いている人は韓国よりも若い世代が多く、日本人の細かなこだわりや流行りのデザイン感覚なども受け入れてくれやすい感触を実感した。

サユさんの会社は韓国にあるが、従業員の国籍は皆“日本”だ。
「1番の理由は、日本語特有の細かなニュアンスを伝えられ、互いに理解できることです。良いモノを提案するためにも日本語の正しい理解は必須だと考えました。次は“安心”です。海外の商品を注文するのは、誰でも不安になりますよね。ですが、取引相手が日本人であれば、言葉が通じるので安心感をもってお取引していただけると思いました」

韓国人と日本人が交流できる環境づくりを試行中

アパレルが軌道にのったところでさらに次のステップを考え、2年ほど前に梨泰院の地下1階から地上3階のビルへ事務所を移転。1階にカフェを併設し、一般のお客様の利用はもちろん、従業員もフリーデスクで働くことができる環境だ。サユさんがカウンターに立ち、コーヒーを提供するときもあるという。現在はカフェを利用するお客様の大半は韓国人。しかもアパレル事業のほうはコロナ禍ということで厳しい。そのような状況の中、今後どのように事業の継続を考えているのだろうか。

「ここに移転したのは、アパレルで終わりにするのではなく、常に新たなことにチャレンジしてみようと思ったから。今はコロナ禍で難しいですが、いつか日本人が、日本語を外国の人に教える“勉強スペースに展開できればと思っています。というのも、韓国に語学留学やワーキングホリデーをした際、働く場所が居酒屋など飲食店しかなく苦労する人も多いと聞くんです。その方たちのサポートを少しでもできればと考えています」

自身が留学の際、アルバイト探しで苦労した経験もあり、それを活かして勝負に出るつもりだ。さらに覚めない韓国ブームを考え、韓国人モデルを起用した撮影代行も行っている。常に韓国と日本をつなぐことに関して試行錯誤しながらも着々とステップアップしているのがうかがえた。

20代で起業し、このコロナ禍でも次なるビジョンへ目を向けられるポジティブさとバイタリティはさすがだ。女性だから、海外を拠点にしているから、というのはナンセンス。ひとりのビジネスマンとしてぜひ参考にしたいものだ。


サユさん/韓国ファッション産業の中心となる東大門に位置した メンズ、レディース・ウエアOEM専門会社「il kr co.,ltd」を設立 。 現在、日本の東京、大阪、名古屋などの取引先と共に男性、女性衣類、雑貨を専門に生産をしている。
https://il-kr.com/
https://www.instagram.com/sayuuu333/

il kr co.,ltd(アイエル)

構成・文/南 沙織

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